Fumiko’s Second Life

2008年に脱サラした主婦が開業して店を始めるまで〜始めてからの約2年間の記録

古今東西、素敵な出会いと素敵な作品。

退社前に買い付けに関わっていた海外ドラマ作品「ロスト・ルーム」がWOWOWで放送されることが決まり
広報用資料の作成を手伝って欲しいと後輩に依頼されたため、
先週から何度も映像を見ながら、権利元から支給された資料を補足したり、
必要な素材を探したりしているのだが、何度見てもこの作品は面白い。

正直、3シーズンも4シーズンも続くような海外ドラマは、ハマると時間がもったいないので
見ないようにしているのだが、
このドラマは全6話なので、一気に見ることもできるし、何度も見ることで新しい発見があったりして、
一度見終わっても何度も楽しめる作品である。

今日もその資料作りに没頭していたら、もう出かける時間。
息子を母に預け、慌てて家を出る。

その途中、地下鉄の通路の反対側を歩いていた男性の金属製の小型のカバンの角が太ももに当たり、
ものすごく痛い思いをしたが、その男性が私に怪我がなかったか心配するどころか、
私が避けなかったからカバンが飛ばされた、と因縁を付けて来たので、しばし睨み合う。
呆れてモノが言えなかったが、急いでいたので、「すみませんでしたね!」と捨て台詞を吐き捨て、
待ち合わせのレストランへと急いだ。こんな非常識な人に付き合っている暇はない。

非常識な人のお陰で5分ほど遅刻。皆様お揃いで恐縮する。
5月31日に扶桑社のお静さんと久々の再会を果たしてから、ほぼ月イチペースでお静さんと父と食事をしていて、
今日が3回目。

お静さんの提案により、父と仲の良い人で私達が会いたい人をお誘いし、定期的に会いましょうという趣旨で、
前回は映画プロデューサーの村上典吏子さんをお迎えした。
父の元上司のご令嬢で、学生の頃に会食の機会があり、ご挨拶したことがあったが、
近い業界にいながら、ちゃんとお会いしたことがなかった。
お静さんもニアミスが多かったらしく、ちゃんとお会いしてみたいとのことだった。

そうして典吏子さんにお会いしたのが先月頭のこと。
意気投合してしまった典吏子さんが「私もこの会に参加する」と仰ったので、
今度はお静さんと仲がよく父とも交流があり、典吏子さんと私がお会いしてみたかった方、
残間里江子さんをお迎えした。

残間さんのお話はとても楽しくて、父が残間さんのことを「メディア・プロデューサー」じゃなくて
「しゃべりべ」という肩書きにしたら、と常々言っているらしいのだが、妙に納得。

そして、このメンバー共通の知人がたくさんいるので、いろいろな人の話になる。
人との繋がりや、様々な出会いによってもたらされた、様々な出来事の相関関係が、
まさに小説より奇なり。

また、家族の会話ではなく、他人と一緒の席での父の話は、初めて聞く意外な話もあれば、
いつも聞くあの話やその話に違うリアクションが返って来たりで、
父のことを知る新しい手段となっている。

奇しくも父と同じメディアグループで働いていたので、父がしてきた仕事について他人の前で話すことを
極力避けてきたが、退社してフリーになった今、たまたまフジテレビ開局50周年DVDの発売の一貫で、
父が手がけた仕事について後輩に聞かれる機会があった矢先、
この席でも「若者たち」の話になり、残間さんや典吏子さんが「山本圭はかっこよかった」と仰るのを聞いて、
私が生まれる前の作品だが、一度ちゃんと見てみたいと思う。

父の背中が大きすぎて、違う道を見つけたいと思いながらも結局同じ業界に入ったことで、
いろいろなジレンマもあった。
自分の得意分野がそれなりに見出すことができるまで会社を辞められなかったのは、
父の存在も大きかったと思う。

「若者たち」は1993年のヒットドラマ「ひとつ屋根の下」の原型と言われる作品であるが、
既に今の “若者たち” は、その「ひとつ屋根の下」を知らない世代になっている、と父が言う。
確かにそうかもしれない。時はすごい早さで流れている。

しかし、一報で時を超えて愛される作品、思い出に残る作品がある。
当時を懐かしむ人や、私のように初めて見る人、それぞれがそれぞれの思いで
40年以上前のドラマをDVDという形で見ることができるようになる10月が今から楽しみである。

そして「ロスト・ルーム」のWOWOWでの放送は10月13日(月・祝)。
こちらの反応も楽しみである。