Fumiko’s Second Life

2008年に脱サラした主婦が開業して店を始めるまで〜始めてからの約2年間の記録

選択の苦悩

私が退職金のほとんどを注ぎ込み、更にそれを元手に借り入れもする、一大事業。
その明暗を分ける(といったら大げさだけれど)、大きな選択。

私達の欠点を指摘してフォローしてくれる冷静な人と、
私達の長所を伸ばし、お互いを高め合える関係になれそうだと思える人と、
どちらを選ぶべきか。

感性重視型の私達の気持ちはほぼ決まっているが、
経営者の視点から、人柄を最優先していいのかどうか、若干迷っている。


選択をしなければならない、というのは本当に難しく、そして苦しい。

お二方の性格を反映しているかのような、対照的なプレゼンテーションをいただき、
この一週間の妹と私の一喜一憂は、私達自身、想像もしていないものだった。

お二人とも、とても才能のある方だと感じることができた。
素晴らしいデザイナーさんに巡り会えて、私達は本当にラッキーだと思った。
それぞれのプレゼンテーションを受けていた時間は、とてもワクワクして、素敵なひとときだった。

しかし今、そのどちらかを選ばなければいけないのである。

どうやって伝えよう。
あんなに楽しいひとときを過ごしたのに、どちらか一人にお断りをしなければならないなんて。

そのことを考えただけで、妹は胸がドキドキする、と言った。
私もそれは同じだが、この辛さを妹に押し付けてはいけないと思った。

これが恋愛だったら、別れた人とは二度と会うことはないかもしれないが、
できれば今回お断りする方とも、何らかの形で繋がっていたいと思う。
しかし、グラフィックデザインのデザイナーさんだったら「次はあの人で」ということもあるかもしれないが、
空間デザイナーさんに二度目、三度目の発注、というような贅沢な局面が私達に訪れる日が来ることは有り得るのか。

私達はそれぞれのデザイナーさんと、次のステップ、そのまた次のステップへと進んだときのことを想像した。
どちらもとてもワクワクするものだったが、ワクワクの種類が違うことに気づいた。

一人はワクワクとドキドキ。その先には成功したときの楽しい乾杯のワインまで見える。
もう一人はワクワクとニコニコ。一つ一つステップを進むごとに、自分たちのやるべきことが見えてきて、
ここに友達や近所の人がやってきて、みんなもニコニコ。

私達の気持ちは決まった。

決まったけれど、B型姉妹の盛り上がり体質を冷ますために、一日もしくは1週末、気持ちを寝かせることにした。

お二人とも、私達の将来がかかった大切な場所になることを十二分に理解してくださり、
素晴らしい空間ができるよう、あれこれ策を練ってくださった方々だ。
今回の私達の苦渋の選択を、きっと理解してくださることを信じて、勇気を出してお話ししよう。
来週のなるべく早いうちに。

そして、その究極の選択の結果発表ができる日を楽しみに、一つ一つやるべきことをクリアしていこう。