Fumiko’s Second Life

2008年に脱サラした主婦が開業して店を始めるまで〜始めてからの約2年間の記録

小雨降る中、「みずのそら」にて

先週出なかった結論を引きずりながら、祝日明けの火曜日から始まった今週は、
怒濤の1週間。

16日(火)ー17日(水)
来週行われる『ロスト・ルーム』シネトレ限定試写会用プレスリリースの修正&入稿。

18日(木)
朝から息子がお腹が痛いと言い、学校を休ませて小児科へ。
胃腸が弱っていてお腹にガスが溜まっているようだと言われ、整腸剤と胃腸薬を処方してもらう。
息子が食べられそうな食材の買い出し&昼食の準備をして、
妹が先に向かった空間デザイナーさんの事務所@月島へ1時間遅れで到着。
もうお一方に了承していただいた上で、先週のプレゼンで不明確だった部分を再プレゼンしていただく。

そうこうしているうちに、次のアポの30分前。
15分ほど遅刻しそうなことを月島駅から電話し、大江戸線に飛び乗るも、
本当は有楽町線経由の方が乗り換えがよかったことを改札を過ぎてから携帯で知り、焦る。
青山一丁目からタクシーを拾おうと思ったが、拾えなかったので、ダッシュ青山墓地沿いを歩く。

15分遅刻を笑顔で許してくださった扶桑社・平田さんとシェ・ピエール@乃木坂でランチ。
妹を紹介して話に花が咲くと、もう15時半を過ぎている。

妹と別れ、タクシーに飛び乗って、外苑前の残間里江子さんの事務所へ。
残間さんが「これまでの仕事人生の全てを賭けるつもりだ」と仰って現在立ち上げに奔走されているプロジェクト、
club willbe」のことを伺う。
平田さんと一緒にご相談したいこともあったのだが、残間さんのお話が興味深すぎて、あっという間に時間切れに。

自宅に戻り、妹に電話して頭を整理するも、どちらのデザイナーさんの案を採用したいのか、
二人の意見がまとまらない。
私達がcuriousで何をしたいのか、この空間をどうオペレーションしていくのか、
私達が頭の中でやりたいと思っていることがとっ散らかっているせいで、
それぞれの案に一長一短な部分を見つけてしまい、どちらか選べないのだと気づき、
お待たせしている方のデザイナーさんに、私達の頭の中を整理する時間をもう少しいただきたいとメールすると、
ほどなくご理解いただいた旨のお返事をいただき、胸を撫で下ろす。

夜な夜ないろいろ考え、2つの図面を脳裏に交互に思い浮かべながら、ベッドに入ってもなかなか寝付けなかった。

19日(金)
午前中から妹と電話で戦略会議。
現場で両図面を突き合わせるべきだという妹の案に賛成し、
不動産屋に現場の鍵を開けてもらい、しばし現場検証。
気づけば午後2時近くになっており、前から行きたかった西荻窪GALLERY みずのそら
ランチを食べながら空間づくりのヒントを得ようと提案、
小雨降る中、妹と二人、自転車でひたすら井草通りを南下する。

目的地はちょっと通りから1本入った道から路地に入った場所にあるため、
ちょっと迷うかと思いきや、意外にもあっさり発見したが、
あいにく展示の入れ替え中でカフェもclosed。
ゴハンが食べられなくても空間をチラ見したかった私達が庭から垣間みれる建物を覗き込んでいると、
中からオーナーの小峰恵子さんが出てこられ、
私達が上石神井でオープンするお店の参考にしたくて自転車でやってきたことを知ると、
「これから作家さんの搬入だけど、まだ大丈夫だから」と中を案内してくださった。

西荻窪や吉祥寺界隈でカフェや雑貨店めぐりをしている人達のブログでその評判を度々目にしていたので、
まだオープンしてから1年経っていないと伺って、びっくりする。
一般の住宅を改築されてギャラリーとカフェと小峰さんの工房となっているそこは、
もう何年の前からそこにあったような、ぬくもり溢れる内装とサッシと庭の水の直線との対比がモダンで、
去年撮影されたと思われるHPの写真より現在の方が、より素敵な空気感に包まれており、
妹と私は小峰さんのお人柄と共に一目で気に入ってしまった。
途中、お知り合いの方や展示の準備の関係の方がお見えになっているのに、
私達をすみずみまで案内してくださり、貴重なお話をたくさん伺った。
そして、こちらからお願いもしていないのに、ショップカードが出来たら置いてあげるからもっていらっしゃい、
とまで言ってくださり、名刺交換をさせていただいた。

素敵な出会いに感謝しながらも、ランチタイムが更に遠のいた私達は、
高校の同級生が開業した人気のベーグルやさんがカフェを再開したと聞いていたので、
雨足が強くなりつつある女子大通りをひた走ったが、
私が記憶していた道と一本間違っていて辿り着けず、
吉祥寺のArt Center Ongoingへ。
ランチのカレーは既に売り切れていたので、ハンバーガーのセットを頼む。
このボリュームで\850はかなりお得。
飲み物をお代わりして会議を続け、コーヒー代\450が加算されると、
都心のダイナー・カフェのハンバーガー並みになってしまったが。

そうこうするうち、結論は出ず、会議は妹宅で甥っ子2人&息子1人合同の晩ご飯大会にもつれ込み、
食後のひとときまでかかってようやく一筋の光が見えてきた。

イメージが浮かんできたところで文字に落とし込んでおいた方がよいと思ったので、
帰宅して息子を寝かせてからパソコンを開き、
区役所に提出した企画書のコンセプトをより一般向けにしたものと、
定番商品とシーズン商品、ワークショップ、イベントなどのスケジュール案を来年の夏まで作って
A4・2枚が埋まったので、ひとまずそれを妹にメールした。

ほどなくして、妹からの返信が。

いいじゃない!
ふうちゃんの真骨頂だね
2枚目のイベント表、仮案ながら現実的な展示のイメージが湧くよ。

ふうちゃんが帰ったあと、クリスマス・タペストリーの展示を想像し、
これなら◯◯さん案のスペースが生きると納得しました。

ふうちゃんが□□さん案XXXXXに懸念し◯◯さんのxoxoxoxoを支持した理由が
明快になったので、進むべき道が見えてきたね。

やった!

姉妹のあ・うんの呼吸でイメージを共有していたと思っていたが、
とことん話し合ったり、文字や図面にしてみないと見えないことも当然ある。

今まで仕入れたい商品や作りたいもの、好きな空間など、様々なものを共有し合い、共感しあってきたが、
やっと二人が二人らしいcuriousを作れそうな手応えと、一つの回答を手に入れた。

本当はもっと前にここに辿り着いていなければいけなかったのだけれど、
今頃それがわかったために、お断りするデザイナーさんには申し訳ない気持ちでいっぱいだけれど、
お二人の案がなければ、ここには辿り着けなかったと信じている。

そして、2度来ても見つけられずに3回目でやっと見つけた人もいるというGALLERY みずのそら
地図無しでストレートに辿り着き、たまたま休業日で小峰さんと出会えたことも、すべて必然だと思えてきた。

ちょっと前に決まった、curiousのキャッチコピー、"Be creative, be happy!" の通り、
訪れてくれるお客様だけでなく、私達にとってもハッピーな場所にならなければ意味がないのだ。