Fumiko’s Second Life

2008年に脱サラした主婦が開業して店を始めるまで〜始めてからの約2年間の記録

『パコと魔法の絵本』の絵本が欲しい。

今日は土曜日に運動会があったため振替休日の息子と一緒に、新宿ピカデリーへ。
やっと見に行けた、『パコと魔法の絵本』。

いやー、こんな映画、見たことない!
たくさん笑って、たくさん泣いて、なんかすっごく体力使った気が・・・(笑)

中島哲也監督の前作、前々作である『下妻物語』『嫌われ松子の一生』は
各種メディアで取り上げられているのを見ているうちにだいたい見てしまったような気になってしまい、
実はちゃんと見ていないのだが、改めて見てみたいと思う。

しかし、きっと今回の作品は、その2作品とも全く違うと思う。
毎回型破りな作品をひっさげてくる中島監督は、次はどうするの?と心配になるぐらい、
様々な試みをこの作品で行っているが、中でも素晴らしいのは「しかけ絵本」を使った演出。
映画を見たら絵本が欲しくなるように作られている、という見方も当然できるが、
原作となった舞台では絵本のタイトルがそのまま舞台のタイトルだったぐらい、
この作品における絵本の占める重要性は高い(そりゃ映画のタイトルにも「絵本」とあるんだから当然か。
要は、よくあるメディアミックス的仕掛けから企画されたものではない、ということ)。

セリフや構成がよくできている(これは原作に忠実らしい)上、映画の中での使われ方が楽しく、
立体的にカエルが飛び出す「しかけ絵本」を使ったことに大きな意味があると思う。
(舞台作品を見ていないので、舞台ではどのような絵本を使っていたのかはわからないが、
本作で使用されている「しかけ絵本」は映画用に作られたものであることは間違いない)

また、パコが持っている絵本とは関係なく、本編中に「しかけ絵本」的表現をしているシーンが何回か出て来るのだが、
よくドラマなどで紙芝居的に写真を切り抜いているそれとは違い、
ちゃんと「しかけ絵本」的に作っているのが、こだわりを感じる。

役者陣も、それぞれに良かった。
ウチの息子には阿部サダヲがツボだったらしく、ゲラゲラ大笑いしていたが、
泣くところではしっかり泣かされていた。
私は土屋アンナの終盤の演技に泣かされた。先に他のシーンで何度も泣かされてたけど、
そのシーンは想定外だった。

で、案の定息子が絵本が欲しいと言うので、劇場の売店でパンフレットを買うついでに探したが、
しかけ絵本」の方は置いていなかった。

裏から出たら斜向いになる紀伊國屋書店にも言ったが、売り切れだという。
大型本のようだし、ネットで買った方が荷物にならないし、と思って
自宅に戻ってから調べると、どこのネット書店もsold out。
amazonに至っては、マーケットプレイスがすごい値段に跳ね上がっているし、
ヤフオクでも倍額は当然、のプレミアム状態。

この週末で100万人の動員を突破し、公開週は『20世紀少年』に、先週は『ウォンテッド』に抑えられながらも
2週連続2位をキープする大ヒットを記録している本作のこと、
みんなが「パコの絵本が欲しい!」と思うのは当然のことである。
各ネット書店が受注を中止しているので、生産ロットの大きい「しかけ絵本」は初版限定だったのだと気づき、
とっとと見に行かなかったために出遅れてしまった現実を知る。

いやー、でも映画を見る前には、こんなに欲しくなるとは思わなかったし、
たぶん絵本は出てるんだろうな、と思ったけれど、
映画より先に読みたくなかったから、初版限定だと情報までは入ってきていなかったのだ。

ここで今初めて、出版元のサイトを見ると、「在庫:品切れ」とはあるが、「初版限定」とは書かれていない。
そうか、版元の想像を超えるバカ売れ状態なんだ、きっと。

「映画を見たら絶対ほしくなる話題の本。」って版元さん、わかってるんじゃないですか。
絶対欲しいので、増刷よろしくお願いします。