Fumiko’s Second Life

2008年に脱サラした主婦が開業して店を始めるまで〜始めてからの約2年間の記録

66才のレオンに興奮!

昨日は、ビルボードライブ東京にレオン・ラッセルを聴きにいった。
御一緒したのは、ライターの森綾さんとビルボードライブ東京のTさんとFさん。
TさんとFさんは社員でありながら、見たいライブは自腹を切ってでもいい席で見たい主義。
なので、今回は顔見知りのスタッフにワインを注いでもらうお客さん。

席に着くと、お店の人から、「本日はアーチストの意向でアンコールはございません」とのこと。
いかにもレオンらしい。
サポートメンバーと同時に、もったいつけることなく入場するレオン。
挨拶の言葉もなく、キーボードの前に座ると、いきなり「Delta Lady」を弾き始める。
後半、ギタリストや別のキーボードィストのソロパフォーマンスのコーナーが若干あったものの、
レオンはほぼノンストップで歌い続ける。

そのソロコーナーも、「あの曲」へ導くための演出。
盛り上がったフルメンバーのパフォーマンスの編成を減らすことで、レオンの弾き語りへの自然な流れを作る。
そしていよいよ、あの曲、「A Song for You」へ!
会場は待ってましたと拍手喝采

ラスト前の曲の最後に初めて、「Thank you !」と歌以外の言葉を発し、ラストの曲へなだれ込む。
そして最後にまた「Thank you !」と言い、手を降ってステージを降りる。
そして宣言通り、アンコールを受け付けないスタンスを表して、暗幕が開いて行く。

しかし、ここからが凄かった。
公演終了のアナウンスが二回も流れているのに、客が帰らない。
拍手をする手が止まらない。
スタッフたちは黙々とテーブルの空いた皿やグラスを片付け、もう終わりだという姿勢を強調するが、客はあきらめない。
外国人スタッフが楽屋へ走ってゆく。
もしや?と思ったその時、暗幕が再び閉まり始めた!
そして、バンドのメンバーがステージに現れ、遂にレオンが登場。
客に根負けして観念したか、熱い日本のオーディエンスに手を降って応え、最前列の人に握手までして、位置に着いた。
そしてまた、何も語らずに、いきなり演奏を始める。
客のノリも最高潮に。
グランドフロアの客は前に駆け寄って、ほぼ総立ち状態。
アンコールを一曲やると、レオンはこれ以上はやらないよ、と言いたげに、
短く「Thank you !」と言ってステージを降りた。
客は66才のレオンの最大限のパフォーマンスに満足し、興奮覚めやらぬ状態で会場を引き上げて行った。

出張帰りで連日ハードスケジュールだった綾さんとは珍しく一次会でお別れし、
ビルボードライブの二人とも別れて一人、友人の経営するバーAbbot's Choiceで飲み直した。
なんとなくまだ帰りたくなかった。
一人余韻を楽しみながら、66才になっても異国のファンをも楽しませるレオンに思いを馳せ、
これからの自分の人生のことも少し考えたりした。